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新築時にあると便利なコンセント設置場所8選|数や位置を決めるタイミングや追加費用相場も紹介

新築であると便利なコンセント設置場所

このコラムでは、新築のプランニング時に知っておきたい、あると便利なコンセント設置場所について解説します。

プランニング時に見落としがちな場所や、「付けてよかった」というお施主様の声からおすすめの場所をまとめました。

コンセントの位置を決めるタイミングや、追加する場合の費用相場も紹介しますので、注文住宅の間取りづくりや配線計画の参考にしてくださいね。

 


コラムのポイント

・新築時には、使う家電やライフスタイルに合わせて、使いやすい位置にコンセントを設置することで、暮らしやすさが向上します。

・位置が数センチ、口数が1つ変わるだけでも使い勝手が変わってくるため、間取りとともにコンセントやスイッチ類の位置も同時に考えていくのがおすすめです。

・コンセントは壁の仕上げ工事が終わってからは変更が難しくなるため、壁の下地工事中に現場で希望通りの位置になっているか実際に確認することをおすすめします。


 

 

コンセントの数と高さの目安

コンセントの数と高さの目安

住宅のコンセントの数は、2畳あたり1か所(2口以上)が目安です。

また、TV周辺など、電気製品が集中する場所にはコンセントを多めに設けるのがおすすめです。

1か所に2口や3口コンセントを横に並べて設ける「2連、3連コンセント」にすると、口数を増やせて見た目もスッキリします。

ただし、用途や電源プラグ、アダプターのサイズによっては、あえて口数の少ないプレートを複数付けた方が使い勝手がいいケースもあります。

 

内線規定による住宅の推奨コンセント数

住宅に設置するコンセントの数は、「内線規定」と呼ばれる電気設備の技術基準を分かりやすく記述した民間自主規格を目安とします。

〈内線規定による住宅の場所別推奨コンセント数〉

場所 コンセント施設数(個) 想定される主な機器
100V 200V
居室

(リビング・主寝室・子ども部屋・和室など)

5㎡(3畳~4.5畳) 2
  • ・テレビ
  • ・DVD/ブルーレイ
  • ・オーディオ
  • ・電話
  • ・パソコン
  • ・チューナー・ルーター
  • ・充電器
  • ・季節家電(扇風機、ストーブ、ホットカーペットなど)
  • ・掃除機
  • ・照明器具 など
7.5~10㎡(4.5畳~6畳) 3 1
10~13㎡(6畳~8畳) 4
13~17㎡(8畳~10畳) 5
17~20㎡(10畳~13畳) 6
台所 6 1
  • ・電子レンジ
  • ・冷蔵庫
  • ・食洗機
  • ・炊飯ジャー
  • ・ミキサー
  • ・ホットプレート
  • ・コーヒーメーカー など
食事室 4 1
トイレ 2
  • ・温水洗浄式便座
  • ・換気扇
玄関 1
  • ・掃除機
  • ・電動自転車の充電
  • ・季節の飾り物(クリスマスツリーなど)
  • ・照明器具
  • ・水槽 など
洗面・脱衣所 2 1
  • ・洗濯機
  • ・衣類乾燥機
  • ・美容家電(ドライヤー、ヘアアイロン、髭剃りなど)
  • ・季節家電(扇風機、ストーブなど)
廊下 1
  • ・掃除機
  • ・照明 など

コンセントは、1か所あたり2口以上のコンセントを設けるのが望ましいです。

例えば、上記の内線規定で玄関のコンセント数は100V1個ですが、必要に応じて2口/3口、2連/3連コンセントにすることもできます。

ただし、エアコンIHクッキングヒータートイレ以外の換気扇屋外灯浄化槽給湯器ベランダ、車庫などのコンセントは、この表の設置数に含まれていないため、別途数に入れるのを忘れないようにしましょう。

 

コンセントの設置高さ目安

コンセントを設置する高さ(床からの高さ)の目安は以下の通りです。

  • ・標準…25cm
  • ・掃除機…30~40cm
  • ・デスク回り…70~90cm
  • ・洗濯機…105~110cm
  • ・エアコン…180~200cm

高齢の方が使う場合や、プラグ抜き差しの負担を軽くしたい場合は、通常のコンセントでも床から40~45cm程度にすると使いやすくなります。

ライフスタイルによってコンセントの最適な数、位置は異なるので、家電製品の数や種類、使用頻度などに応じて適切な配線計画を立てることがポイントです。

リビングや水回りなど、場所別のコンセントの配置計画のポイントについては以下のコラムで詳しく解説していますので参考にしてください。

 

 

あったら便利!新築時に検討したいコンセント設置場所8選

新築で意外に見逃しがちな、コンセントのおすすめ設置場所を紹介します。

配線計画時のチェックにお役立てください。

 

①ニッチや玄関収納の上

ニッチの中にコンセントを設置した事例

玄関ニッチ内や玄関収納上部のコンセントは、間接照明やインテリアランプなどを飾るのに使えます。

夜はどうしても玄関が暗くなるので、ライトが1つあると安心ですよね。

最近はコンセントに直接挿せるライトもさまざまなタイプがあります。人感センサー付きのライトなら、帰宅時に玄関やホール、廊下付近が自動で明るくなって便利です。

 

②シューズクローク・土間収納・ガレージ内部

インナーガレージ内のコンセント

新築で人気のシューズクロークや土間収納、インナーガレージ中にも、コンセントを設置するのがおすすめです。

電動自転車のバッテリー充電やシューズケア家電、脱臭ハンガーなど、使うものをリストアップして数と場所を決めましょう。

DIYなど趣味の作業スペースとして広めの土間空間を設ける場合も、電動工具用のコンセントがあると便利です。

 

③リビングソファ周辺

ソファを置く位置が決まったら、近くにコンセントを設置しておくのもおすすめです。電気カーペットを使う方はもちろん、スマホやタブレット、携帯ゲーム機などをソファで充電しながら使うのにも便利です。

最近は電源やUSBポートが付いているソファやテーブルもありますので、採用する家具に合わせてリビング内のコンセント位置や高さを調節すると良いですよ。

 

④ダイニングテーブル付近

ダイニングテーブル付近のコンセント

ダイニングテーブル付近も、コンセント設置場所として見落としやすい位置です。

ホットプレートやコーヒーメーカーなど卓上で使う調理家電は多くあります。ダイニングテーブルでテレワークやリビング学習をする時のパソコンやタブレット用にも使えます。

ダイニングテーブルより少しだけ高い位置にすると、コードが短めの家電も使いやすくなります。

対面キッチンにダイニングテーブルを隣接させるレイアウトなら、キッチンカウンター側に2口以上のコンセントを1つ設置すると、便利で見た目もスッキリとするのでおすすめです。

 

⑤キッチンの作業台付近

キッチンの作業台付近のコンセント

キッチンのコンセントは、カップボードや背面収納側にしかないと、常時使う電気ポットや電子レンジ、炊飯ジャーなどで埋まってしまいがちです。

キッチンの作業台の奥にコンセントを付けておけば、ハンドミキサーやハンドブレンダー、ジューサーなどがすぐ使えて調理が楽になります。家電の収納場所もコンセントに近くすると、すぐに取り出せ、片付けやすく便利です。

計画時には普段の調理スタイルを思い浮かべながら、便利な場所に設置しましょう。

 

⑥パントリーやウォークインクローゼット内

冷蔵庫のあるパントリー

パントリー内にコンセントを付けると、冷蔵庫などの家電を設置できます。

ウォークインクローゼット内のコンセント

ウォークインクローゼット内にコンセントを付けると、スチーマーや除湿乾燥機など衣類のお手入れ用家電を使いやすくなって便利です。

最近ではスティック型掃除機やお掃除ロボット専用の充電コーナーをクローゼット内に作る方法も人気があります。

 

⑦ダイニングとリビング中間の床面

床用コンセントのイメージ写真

LDKワンフロアの間取りでは、ダイニングとリビングの中間に床面埋め込み式のコンセントがあると、ソファ用のスタンドライトや電気式の暖房器具などに使えて便利です。

壁から電源を取るよりもコードが短く済み、必要ない時は収納できるため見た目もすっきりします。LDKの中心付近に1か所設置しておくと、さまざまな用途に使えますよ。

 

⑧外構(外壁)

外壁に設置した屋外用防水コンセント

計画時に見落としがちなのが、屋外のコンセント位置です。

高圧洗浄機や電動工具、芝刈り機のバッテリー充電、外観イルミネーション、電気自動車(EVコンセント)など、使う可能性があるものをリストアップして位置を検討しましょう。玄関ドア脇やガレージの中、カーポート付近、屋外立水栓の近くなどに設置するのがおすすめです。

ベランダのコンセント

ベランダや屋上も同様にコンセントが必要か検討します。屋上やルーフバルコニーでバーベキューやおうちキャンプなどを楽しみたい場合は、コンセントを設置しておくと便利です。

 

計画時に知っておきたい!あると便利なコンセントの種類

コンセントと1口に言っても、実はさまざまな種類があります。用途に合った種類を選ぶことで、家電類を安全かつ快適に使えます。

一戸建てで採用する主なコンセントの種類を分かりやすくまとめますので参考にしてください。

USBコンセント

USBコンセント

UBSコンセントは、USB端子を直接差し込めるコンセントです。スマートフォンやタブレットの充電やパソコンの電源用として、近年新築で採用するケースも増えています。

USB用のACアダプターを使わずにスマートフォンなどを充電できて、コンセント周りがすっきりするのがメリット。ACアダプターのサイズが大きいために、隣接する差し込み口が使えない…といった悩みも解消できます。

Type-AやType-Cポートのある埋め込み式USBコンセントもありますので、使い方に適したタイプを選べます。

 

EV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)のコンセント

EVコンセント

EV・PHEVコンセントは、次世代自動車と呼ばれる「電気自動車(EV)」や「プラグインハイブリッド車(PHEV)」を充電するための専用コンセントです。

国は2035年までに、新車販売でEV、PHEVを含む電動車を100%にするという目標を掲げています。現在電気自動車を使っていない家庭でも、将来に備えて新築時にEV・PHEVコンセントを設置すべきかを検討しましょう。

(参考)経済産業省ホームページ|充電インフラ整備促進に向けた指針を策定しました

コンセントはカーポート近くの外壁や、車庫内の壁に付けるタイプが一般的で、車を停める向きや充電口の位置に合わせて設置します。駐車スペースの近くに壁がない場所でも使える、充電ケーブル付きのポールやスタンドタイプもあります。

 

アース付きコンセント

アース付きコンセント

アース付きコンセントは、アース線(接地線)付きや3Pプラグを接続できるコンセントのことです。

「アース線」とは、洗濯機や冷蔵庫、電子レンジなどのコンセントに付属する緑や黄色のケーブルで、家電の故障や落雷などで漏電した場合に、電流を地面に逃がす働きをします。

漏電している家電へ触れると感電事故につながることがあるほか、漏電から発生した火花がホコリなどに引火すると火災につながる恐れもあります。

〈アース付きコンセントの設置が義務づけられている家電〉

  • ・エアコン(電気冷暖房機)
  • ・冷蔵庫
  • ・食器洗い乾燥機
  • ・電子レンジ
  • ・洗濯機
  • ・電気衣類乾燥機
  • ・温水専用便座
  • ・電気温水器(エコキュート)

2022年12月に電気設備に関する内線規定が改正され、キッチンや洗面所、トイレ、地下室など湿気の多い場所や水回りなどに、アース付きコンセントの設置がより強く推奨されるようになりました。

家電をどの部屋のどこに置くかを決めたら、アース付きコンセントの位置を確認しましょう。

アース付きコンセントの形状は、3Pプラグが接続できる接地極付きのダブルコンセントがおすすめです。

接地極付きダブルコンセント

接地極付きのダブルコンセント

接地極付きのコンセントを付けると、パソコンなどを多数接続できるOAタップを壁コンセントに接続できるようになります。

 

スイッチ付きコンセント

スイッチ付きコンセントは、プラグを差し込んだままでもスイッチをオフにすることで待機電力をカットできます。エアコンなど長期間使用しない家電におすすめです。

 

200Vコンセント

200Vコンセントは、IHクッキングヒーターやエアコン2などに使われるコンセントです。大きな電力と必要とする家電で使われます。

〈200Vコンセントの家電製品例〉

  • ・IHクッキングヒーター
  • ・食洗機(ミーレやボッシュなどヨーロッパ製)
  • ・ビルトイン洗濯機
  • ・エコキュート
  • ・広い部屋用のエアコン(14畳用~)
  • ・電気式床暖房 など

家事ラク設備として人気のヨーロッパ製食洗機やビルトイン洗濯機を導入したい場合は、200Vコンセントが必要になるケースがあるため事前に施工会社に希望を伝えておくのがおすすめです。

 

新築時のコンセントの位置はいつまでに決める?

新築時のコンセントの位置はいつまでに決める?

注文住宅でコンセントやスイッチを取り付けるのは内装仕上げの最後の方になりますが、配線工事は上棟後から始まるため、位置は遅くとも上棟前までに確認して決めておくのが一般的です。

できれば、間取りの検討と同時進行で、家具や家電の位置、出入り口などに配慮しながらコンセントの位置も決めておくのが理想的です。

照明やスイッチ、コンセントなどの電気配線工事は上棟後の床・壁の下地工事と同時に行われるため、この時期には現場に行ってそれぞれの場所、高さが適切か、直接目で見て確認することをおすすめします。

 

コンセントの追加費用はどれくらい?

コンセントの追加費用

新築の場合、コンセントの口数を増設する追加料金は一般的には5,000円前後が目安になります。

ただし、USBポート付きや防水、200Vコンセントなど、特殊なコンセントを増やす場合は追加費用がかかるケースがあります。

分電盤からの距離や配線工事の種類、壁の構造などによっても費用は変わってきますので、あくまで目安として参考にしてください。

 

まとめ

新築時には、使う家電やライフスタイルに合わせて、使いやすい位置にコンセントを設置することで、暮らしやすさが向上します。

細かい部分ですが、位置が数センチ、口数が1つ変わるだけでも使い勝手が変わってきますので、間取りとともにコンセントやスイッチ類の位置も同時に考えていくのがおすすめです。

また、コンセントは壁の仕上げ工事が終わってからは変更が難しくなるため、壁の下地工事中に現場で希望通りの位置になっているか実際に確認することをおすすめします。

感動ハウスは、茨城・栃木で自然素材を使った注文住宅を手がける地域密着型の住宅会社です。希望のライフスタイルや敷地に合わせた最適な間取りやデザインをご提案し、家族がしあわせになれる家づくりをお手伝いします。

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監修者情報

感動ハウス編集部

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