注文住宅のキッチン選びで後悔しないポイント|おしゃれで使いやすい実例も紹介
注文住宅のキッチン選びでは、間取り、形状、メーカーなど選択肢が多すぎてなかなか決められないという方もいるのではないでしょうか。
このコラムでは、注文住宅のキッチンを決める流れと、間取り・レイアウト・形状などの種類について、おしゃれな施工事例を紹介しながら解説します。
キッチン本体やオプションの価格相場や後悔しない選び方のポイントも解説しますので参考にしてくださいね。
コラムのポイント
・注文住宅のキッチンは、暮らし方や家族構成、料理のスタイルに合わせて、使い勝手の良さをシミュレーションしながら最適な間取りやレイアウトを決めていくのがおすすめです。
・キッチンの間取りは、水回り全体を行き来しやすいように、できるだけ短い移動距離内にまとめることで家事動線の良い家になります。
Contents
注文住宅のキッチンを決める流れ
注文住宅のキッチンは、大まかに分けて以下の3つの項目を順番に決めていくことになります。
- ①広さを決める
- ②間取り・レイアウト・形状を決める
- ③キッチンの種類・オプションを決める
それぞれの決め方について順番に解説します。
①キッチンの広さの決め方
キッチンの広さは、4.5畳から5.5畳程度が一般的ですが、最適な広さ、ダイニングの位置、リビングとの関係は、家族の暮らしの中での料理や食事の位置づけによって変わってきます。
例えば、会話や団らんはキッチン・食卓が多いご家族なら、LDKの中でもダイニングキッチンに重きを置いた間取りが適しているでしょう。
また、ご夫婦や親子、友人と料理することが多いなら、キッチンをLDKの中心に位置づけ、作業スペースを広く取れるアイランドタイプも検討するなど、ライフスタイルに合った広さを考えていきましょう。
②キッチンの間取り・レイアウト・形状の決め方
キッチンの広さや位置のイメージが決まったら、具体的な間取りやキッチンのレイアウト・形状を検討していきます。代表的なキッチンのパターンを解説しますので参考にしてください。
キッチンの間取りパターン
キッチンの間取りは大きく分けると「オープン」「クローズド(独立)」「セミオープン」の3つがあります。それぞれの特徴を簡単にまとめます。
・オープンタイプ
キッチンがリビング・ダイニングと仕切りなくつながる、LDKがワンフロアになった間取りです。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
・クローズド(独立)タイプ
キッチンがリビング・ダイニングや他の部屋から独立している間取りです。
リビング・ダイニング側とは壁やドア、室内窓などで仕切られているため、完全な個室にすることができます。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
・セミオープンタイプ
対面キッチンのうち、一部が壁・腰壁・食器棚などでリビング・ダイニング側と仕切られている間取りです。 オープンタイプとクローズドタイプの中間でそれぞれの良さを併せ持った間取りになります。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
キッチンのレイアウトパターン
オープンタイプ、セミオープンタイプのキッチンレイアウトは、キッチンの配置によって2つのパターンに分けられます。それぞれの特徴を解説します。
・壁付けキッチン
壁に向かってキッチンを配置するレイアウトです。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
壁付けキッチンはキッチンスペースがコンパクトになり、その分リビングやダイニングを広くできるのがメリット。
ただし、リビング側からキッチンの様子が見えやすいので、収納を充実させて生活感をなるべく見せない工夫をするのがおすすめです。
・対面キッチン
キッチンとリビング・ダイニングが向かい合うように配置するレイアウトです。壁付けよりも多くのスペースが必要ですが、リビング・ダイニングが見やすく、コミュニケーションしやすいキッチンになります。
対面キッチンで、片方が壁に付いているレイアウトを「ペニンシュラキッチン」、左右が通り抜けできるレイアウトを「アイランドキッチン」と呼びます。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ペニンシュラキッチン |
|
|
アイランドキッチン |
|
|
対面キッチンは、作業台と食事をするカウンターを兼ねるようにすれば省スペースになり、お店のような一体感のあるダイニングキッチンを作れます。
アイランドキッチンは通路の確保のためスペースが必要なためダイニング・リビング側とのバランスを考えてプランニングするのがポイントです。
キッチンの形状タイプ
キッチン自体の形状もさまざまなタイプがありますので、実現したいキッチン空間に適したものを選びましょう。
I型キッチン |
シンク、コンロと調理台が横一列(Iの形)になっているキッチン 〈メリット〉
|
---|---|
L字型キッチン |
シンクとコンロ(調理台)が90度に折れて2面に付くキッチン 〈メリット〉
|
Ⅱ型キッチン |
二つの作業台を並列させるキッチン。セパレートキッチンとも呼ばれる 〈メリット〉
|
U型(コの字型)キッチン |
シンク、作業台、コンロがコの字に配置されているキッチン 〈メリット〉
|
キッチンのレイアウトや間取りの種類は以下のコラムで詳しく解説していますので合わせてお読みください。
③キッチンの種類と価格相場・オプションの決め方
システムキッチンや造作キッチンなど、キッチンの施工方法による違いや、おすすめのオプションについて解説します。
使い勝手やデザイン、お手入れのしやすさ、予算などを踏まえて最適なキッチンを選択しましょう。
キッチンの種類と価格相場
・システムキッチン
デザインやレイアウトが規格化された既製品のキッチンです。
主に水回り設備のメーカーが販売していて、安価なものからハイグレードなものまで幅広い選択肢があり、ショールームでは実物を見て使用感や素材、デザインを確認できます。間取りや身長に合わせて幅や奥行き、高さも調整できます。
システムキッチンの価格相場は約50万円~180万円前後です。
・オーダーキッチン
オーダーキッチン専門メーカーに依頼し、部材を選んで作るキッチンです。
間取りや使い勝手に合わせて、自由なレイアウトが実現でき、天板や扉の面材の種類も豊富です。ビルトイン家電や水栓なども自分好みにカスタマイズできます。
オーダーキッチンはメーカーによってデザインや機能性に個性があるのが特徴です。シンプルから高級感のあるモダンなデザインまで、家具を選ぶ感覚でおしゃれなキッチンが手に入ります。
オーダーキッチンの価格はメーカーによって大きく変わってきますが、70万円~200万円が相場です。
・造作キッチン
造作キッチンとは、大工や家具職人が間取りに合わせて部材から面材、調理機器を自由に組み合わせて設計する自由度の高い造り付けのキッチンです。
内装やインテリアとマッチしたキッチンにしたい方や、業務用の設備や海外の食洗器・オーブンなどこだわりを詰め込んだキッチンを作りたい人に向いています。
扉や引き出しを減らしたシンプルな収納や、システムキッチンと造り付けを組み合わせるなど、コストを抑えた設計も可能です。
造作キッチンは対応できる建築会社が限られているほか、間取りや希望に合わせてキッチンを作るため、価格はまちまちになります。
※全てのパターンで、サイズや素材のグレード、オプションによって価格帯は大きく変わってきますのであくまで目安として参考にしてください。
システムキッチンのメーカーやグレードの選び方
システムキッチンは、メーカーによってシンクや作業台の素材や仕様、価格帯が異なります。
ステンレス、ホーロー、人工大理石などメーカーによって得意な素材があるため、メリット・デメリットを知った上で検討しましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ステンレス |
|
|
ホーロー |
|
|
人造大理石 |
|
|
キッチンのオプションの選び方
キッチンには使い勝手がアップし、家事の時短にもつながる便利なオプションがたくさんあります。
新築のキッチンにおすすめのオプションは以下のようなものがあります。
メリット | 価格相場(材料費) | |
---|---|---|
食器洗い乾燥機 |
|
ビルトインタイプ:約9万~30万円 |
自動洗浄換気扇 |
|
約15万~35万円 |
タッチレス水栓・ハンズフリー水栓 |
|
約5万~10万円 |
ディスポーザー |
|
約6万~10万円 |
便利なオプションはたくさんありますが、あれもこれもと追加していくと予算オーバーしてしまう可能性もありますので、ライフスタイルから必要なものを厳選しましょう。
注文住宅のキッチン選びで後悔しないポイント
最後に、注文住宅のキッチン選びで後悔を防ぐためのポイントを解説します。
必要な収納量を確保する
現在のキッチンにある物の量と種類を把握して、必要な収納の量を適切に配置しましょう。
カップボードやパントリーの棚板は、収納する物に合わせて高さが変更できるタイプがおすすめです。
また、棚や引き出しは取り出しやすい奥行きになっているか、デッドスペースがないかなどもしっかりチェックしましょう。
使い勝手を重視してコンロとシンク・作業台の配置を選ぶ
キッチンの各部位のサイズやコンロ・シンク・作業台の配置は、調理する方にとって使い勝手が良いかをしっかりシミュレーションした上で選びましょう。
- ・通路幅…750mm~850mm
- ・キッチンの奥行き…600mm
- ・キッチンの高さ…850mm(身長(cm)÷2+5cmが目安)
- ・背面カウンターの高さ…900mm~950mm
上記の目安はありますが、人によって使いやすいサイズは異なりますので、ショールームの実物で使い勝手を確認して決めるのがおすすめです。
空間に合う色やデザインを選ぶ
キッチンのデザインは、LDK全体の雰囲気にマッチするものを選ぶとおしゃれに仕上がります。
また、リビングから見えやすい範囲を考えて、腰壁や扉付きのパントリーなど、隠す収納を上手に活用しましょう。
他の家事も考えた動線
キッチンの間取りは、配膳や後片付けのしやすさ、水回りへの移動しやすさなども踏まえて計画しましょう。
例えば、ダイニングテーブルはキッチンと横並びに配置するとスムーズに配膳できるため便利です。
料理と他の家事を効率よく同時進行したいなら、洗面脱衣所、浴室、ランドリールームなど水回りをキッチンに近づけて移動距離を短くするのがおすすめです。
家具・家電を置いてシミュレーション
キッチンの間取りやレイアウトは、実際に使う家具や家電も間取り図や3Dパースに反映した上で、動線やコンセントの数、位置などが適切か確認しましょう。
最近は冷蔵庫とキッチンがキレイに並ぶように冷蔵庫の背後の壁を凹ませたり、パントリーに冷蔵庫を隠したりする間取り・レイアウトが人気です。
まとめ
注文住宅のキッチンは、暮らし方や家族構成、料理のスタイルに合わせて、使い勝手の良さをシミュレーションしながら最適な間取りやレイアウトを決めていくのがおすすめです。
システムキッチンやオーダーキッチンはデザインだけでなく、素材や耐久性、お手入れのしやすさなども踏まえて選びましょう。造作家具が得意な建築会社に、間取りや内装にマッチしたキッチン収納やカウンターを製作してもらう方法もあります。
キッチンの間取りは、水回り全体を行き来しやすいように、できるだけ短い移動距離内にまとめることで家事動線の良い家になりますよ。
感動ハウスはお施主さま一人ひとりに丁寧なヒアリングを行い、ライフスタイルやライフステージに合わせて、一邸一邸心を込めたオーダーメイドの家づくりを実現します。
家づくりに関するご質問やご相談は、お気軽にお問い合わせください。
完成見学会や展示場でも、可能な限り相談に乗らせていただきます。