造作収納のアイデア事例16選|おしゃれで使いやすい造作棚をつくるポイント
収納にこだわった家づくりをしたいなら、造作収納を検討してみましょう。
造作収納は、空間やしまうものに合わせてプランニングするため、おしゃれで使い勝手の良い仕上がりになります。
しかし、収納するものが決まっていなかったり将来性を考えていなかったりすると、造作収納を採用して後悔する可能性も。
そこで今回は、造作収納のアイデア事例を具体的な用途と併せて紹介します。
おしゃれで使いやすい造作棚をつくるポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
コラムのポイント
- ・造作収納はデザインや使い勝手にこだわることができますが、簡単に取り外しや移動ができないため、将来的な使い勝手まで考えて計画することが大切です。
- ・カウンターやニッチ、棚などのアイデアを参考にしながら、お住まいに取り入れたい造作収納を考えてみましょう。
Contents
- 1 造作収納とは
- 2 【実例紹介】造作収納のアイデア16選
- 2.1 ①【リビング】大容量の本棚とインテリアが飾れるニッチ
- 2.2 ②【リビング・ダイニング】カウンタータイプの造作収納
- 2.3 ③【リビング】カフェのような雰囲気の造作棚
- 2.4 ④【ダイニング】テーブルに高さに合わせた横長ニッチ
- 2.5 ⑤【キッチン】用途が明確な2つのニッチを採用
- 2.6 ⑥【キッチン】3方向に棚を造作した大容量パントリー
- 2.7 ⑦【ダイニング】壁の両側から使える便利な造作収納
- 2.8 ⑧【キッチン】ただの収納ではないこだわりの造作扉
- 2.9 ⑨【廊下】通路の両側をパントリーに
- 2.10 ⑩【居室】クローゼットの中にもこだわりを
- 2.11 ⑪【趣味部屋】お気に入りのアイテムを飾れる造作収納
- 2.12 ⑫【玄関】飾り棚のニッチは照明でおしゃれに
- 2.13 ⑬【洗面脱衣所】使い勝手の良いカウンター付き造作収納
- 2.14 ⑭【ランドリールーム】ガス乾燥機「乾太くん」を設置した造作収納
- 2.15 ⑮【トイレ】大きなカウンターで手洗い+収納棚に
- 2.16 ⑯【トイレ】爽やかな色のニッチでおしゃれにコーディネート
- 3 おしゃれで使いやすい造作収納をつくる5つのポイント
- 4 まとめ
造作収納とは
造作収納とは、空間に合わせて職人さんがつくる収納・棚のことです。
カップボードなどの既製品の収納を取り付けたり、購入した収納を置いたりするのとは異なります。
注文住宅では、次のような造作収納が選ばれるケースが多いです。
- ・高さを自由自在に変えられる可動棚
- ・カウンタータイプの収納棚や飾り棚
- ・壁をくぼませて作るニッチ
収納の仕様や寸法などを設計士と細かく打合せし、設計図通りに職人さんが造作します。
また、オーダー家具会社に収納を依頼し、造作してらうケースも。
造作家具は既製品とは異なり、世界に1つだけのオーダーメイドの収納を作れる点が大きな魅力です。
メリット
造作収納を採用するメリットはたくさんあります。
- ・デザイン性にこだわれる
- ・使い勝手に合わせた仕様・寸法にできる
- ・デッドスペースなくせる
- ・地震時の転倒リスクを軽減できる
- ・部屋が狭くならない
- ・後から収納を買い足す手間を省ける
- ・費用を調整しやすい
- ・壁や床に隙間ができないので掃除が楽
間取りに組み込む造作収納なら、デザイン・使い勝手にこだわりやすく、ジャストサイズの収納が作れるのでデッドスペースもできません。
また、後から家具を置く必要がないので空間が圧迫されませんし、備え付けの造作収納なら地震時の転倒も防ぐことが可能です。
置く収納棚は、家具と壁・床の間に隙間ができてしまうため、ホコリが溜まってしまってお手入れが大変ですよね。
対して、造作収納は壁・床に密着しているため、掃除の負担を軽減することができるでしょう。
棚の枚数や素材などを自由に選択できる造作収納は、ご自身で費用の調整がしやすい点もうれしいメリットです。
デメリット
造作収納のデメリットも理解しておきましょう。
- ・簡単に取り外しや移動ができない
- ・家具と比べて高額になるケースも
- ・内容によっては工期がかかる
造作収納の注意点は、簡単に取り外しや移動ができないことです。
置くタイプの収納なら、ライフスタイルの変化に合わせて使いやすい収納を買い替えることができます。
収納するものが将来的に変わる可能性がある空間には、高さを自由に変えられる可動棚を造作するなどの工夫をしましょう。
また、造作収納の内容によっては、キャビネットなどを購入するよりも費用がかかるケースも。
打合せ時に詳細な金額を見積もってもらい、納得した上で依頼することをおすすめします。
造作収納を採用することで、工期に大きな影響が出るのかも確認しておくと安心です。
【実例紹介】造作収納のアイデア16選
おしゃれで使いやすい造作収納のアイデアを紹介します。マイホームづくりの参考にしてみてくださいね。
①【リビング】大容量の本棚とインテリアが飾れるニッチ
▷施工事例:未来もずっと心地よい 想いが叶った平屋の暮らし-筑西市 M様邸-
リビング横の壁一面に、横長のニッチを4つ造作した事例です。
1番上のニッチはインテリアを飾れるように大きめなニッチに、下3段はマンガがぴったり収納できる寸法にしました。
これから本が増えても問題ないように、収納の容量を考えて設計した点もポイントです。
②【リビング・ダイニング】カウンタータイプの造作収納
▷施工事例:開放感溢れる勾配天井のある高気密高断熱の平屋-宇都宮市 O様邸-
リビング・ダイニング横に造作でワークスペースを作った事例です。
- ・1番下のカウンター:デスクとして使えるような高さにして、コンセントも完備
- ・中央のカウンター:本などを出し入れできるように手の届く高さに
- ・1番上のカウンター:ネット回線用のコンセントを配置しルーターなども置けるように
しっかりと用途を考え、高さを工夫したこだわりの造作カウンターです。
③【リビング】カフェのような雰囲気の造作棚
▷施工事例:カフェ風デザインのナチュラル×シンプルな平屋-宇都宮市 I様邸-
リビング横の壁をアーチ状にして、その奥に棚を造作した事例です。
壁のデザインにこだわることで、一気におしゃれな収納空間に。
収納棚を床・梁と同系色にして、柔らかくナチュラルな雰囲気に仕上げました。
④【ダイニング】テーブルに高さに合わせた横長ニッチ
キッチン前の腰壁を活かし、ダイニング側から使えるニッチを造作した事例です。
ティッシュやウェットティッシュなど、食事中に使う物などを省スペースで収納できます。
ニッチの中はシンプルなネイビーのクロスを選び、タイルのデザイン性を引き立たせたところもポイントです。
⑤【キッチン】用途が明確な2つのニッチを採用
▷施工事例:こだわりの空間デザインの中で家族が心地よく暮らせる家-筑西市 M様邸-
キッチン周りに2つのニッチを採用した事例です。
1つ目はキッチン横のアーチ型のニッチで、中にスイッチやリモコンなどをまとめて施工して、すっきりとした印象に。
もう1つのニッチはキッチンの手元に作り、スパイスラックとして使えるようにしました。
キッチン周りのニッチは、内部をお手入れしやすいパネル材で仕上げることで、水跳ねや汚れも気になりません。
⑥【キッチン】3方向に棚を造作した大容量パントリー
▷施工事例:家族時間を楽しむ中庭と明るいリビングのある平屋-下野市 H様邸-
キッチン横のスペースに、ウォークインタイプのパントリーを施工した事例です。
買い溜めた食材などをたっぷり収納できるように、コの字に可動棚を施工しました。
白い棚は圧迫感が出にくく、収納したものが見やすいという特徴があるため、パントリーなどにおすすめです。
⑦【ダイニング】壁の両側から使える便利な造作収納
▷施工事例:遊び心と快適性が共存する平屋の住まい-結城市 S様邸-
ダイニング横の壁に4段の棚を造作し、テーブル側と通路側の両方から使える収納にしました。
両側から使える収納は使い勝手が良いのはもちろん、壁がないことで視線が抜けるため、圧迫感が出ずに空間が広く見えるメリットも。
壁際にはカップボードの上に棚を3段つくり、LDKの細々としたものを整理整頓できる大容量の収納スペースが完成しました。
⑧【キッチン】ただの収納ではないこだわりの造作扉
▷施工事例:家族とつながる、明るく開放的な住まい-筑西市 A様邸-
キッチン横の壁に、レシピブックやスパイスなどがしまえる壁面収納を造作しました。
扉やカップボードと統一した真っ白な収納に、黒のアイアンバーがおしゃれです。
実はこの収納、まるで隠し扉のようなドアになっていて、奥のパントリースペースにつながります。
遊び心満載の技ありな造作収納の事例です。
⑨【廊下】通路の両側をパントリーに
▷施工事例:シンプル×個性的なデザインが目を惹く平屋-K様邸-
玄関のシューズクロークからキッチンまでの動線上に、パントリーを造作した事例です。
通路の両側に高さを変えられる可動棚を付けることで、空間を有効活用できるだけでなく、次のような動線が完成します。
- ①帰宅してシューズクロークで靴をしまう
- ②買い溜めた食材をパントリーへ収納
- ③残りの食材をキッチンの冷蔵庫に入れる
帰宅してから食材をしまうまでの動線がスムーズですし、ゴミ出しのときなどにも便利な動線です。
生活しやすい動線を意識して、造作収納の配置を考えてみてくださいね。
⑩【居室】クローゼットの中にもこだわりを
▷施工事例:回遊性のある間取りで広々空間を実現。デザインと暮らしやすさの調和がとれた家-筑西市 Y様邸-
大きめのクローゼットをつくり、内部の収納棚を造作した事例です。
クローゼットにはパイプを施工することが一般的ですが、バッグや帽子の収納が足らず、カラーボックスなどを置く方もいるでしょう。
こちらの事例のように、元から収納棚を造作しておけば、後から家具を買い足す必要がありません。
使い方を具体的に考えて、収納を作り込んでみてくださいね。
⑪【趣味部屋】お気に入りのアイテムを飾れる造作収納
▷施工事例:みんなが集まるLDKを家の中心に。シンプルな中に家族の個性が光る家-桜川市 W様邸-
趣味スペースに幅広の棚を造作した事例です。
床に座ってくつろぐスペースなので、棚も低めに設計しています。
グローブや靴などのお気に入りのアイテムを眺められ、出し入れもしやすい、こだわりの収納棚が完成しました。
⑫【玄関】飾り棚のニッチは照明でおしゃれに
▷施工事例:遊び心と快適性が共存する平屋の住まい-結城市 S様邸-
玄関にインテリアを飾れるニッチを造作した事例です。
ニッチの内部には小型のダウンライトを施工して、お気に入りのアイテムをライトアップできるようにしました。
インテリアを目立たせたいときは、こちらの事例のようにニッチのデザインをシンプルにすることをおすすめします。
⑬【洗面脱衣所】使い勝手の良いカウンター付き造作収納
▷施工事例:キッチンから家族の景色をつくる平屋-真岡市 N様邸-
洗面脱衣所に横長の造作収納を採用した事例です。
家族全員分のタオルや下着などを、すっきりと収納することができます。
また、天板がカウンターになっているため、洗濯物を畳んだりアイロン掛けもできたりと利便性の高い収納です。
⑭【ランドリールーム】ガス乾燥機「乾太くん」を設置した造作収納
▷施工事例:開放感溢れる勾配天井のある高気密高断熱の平屋-宇都宮市 O様邸-
カウンター付きの造作収納を採用し、ガス乾燥機「乾太くん」を設置しました。
洗濯機上に「乾太くん」を配置するケースもありますが、高さがあって洗濯物が出し入れしにくいという意見も。
こちらの事例のように、洗濯機の横に腰高のカウンターを造作して「乾太くん」を設置すれば、身体への負担が軽減できます。
使用頻度の多いアイテムは、なるべくストレスなく使えるように、造作収納などで寸法や配置にこだわりましょう。
⑮【トイレ】大きなカウンターで手洗い+収納棚に
▷施工事例:カフェ風デザインのナチュラル×シンプルな平屋-宇都宮市 I様邸-
トイレ横にカウンターを造作し、手洗い兼用の収納棚にした事例です。
奥行きが深いカウンターなので、トイレットペーパーの予備やインテリアなどを置くことができます。
トイレは意外とものが多いスペースなので、棚などを造作して収納量を確保しましょう。
⑯【トイレ】爽やかな色のニッチでおしゃれにコーディネート
▷施工事例:海を感じる!爽やかなカリフォルニアスタイルの家-宇都宮市 F様-
カリフォルニアテイストで統一された住まいは、トイレのデザインにもこだわりました。
上下に並んだニッチは、マリンブルーのアクセントクロスで爽やかな雰囲気に。
海を感じるお気に入りのインテリアを飾って、空間をトータルコーディネートしています。
おしゃれで使いやすい造作収納をつくる5つのポイント
造作収納をおしゃれで使いやすくするために、押さえておきたいポイントを紹介します。
①造作収納と置き家具を比較する
まずは、造作収納と置き家具のどちらがいいのか検討することが大切です。
造作収納には多くのメリットがありますが、次のようなケースでは家具の方が向いていることもあります。
- ・子ども部屋のおもちゃ収納
- ・将来は寝室にする予定の納戸
子どもが小さな頃は背の低い収納が便利ですが、成長するにつれ使わなくなるケースも。
造作すると簡単に取り外しができないため、将来的に使いにくく感じるかもしれません。
また、用途が変わる可能性のある空間は、造作収納は不向きの場合もあります。
例えば、老後は寝室にする予定の納戸に大きな造作収納を作ってしまうと、ベッドを置いたときに圧迫感が出る可能性も。
購入した収納・家具を置いて可変性を持たせた方が、使い勝手が良くなる事例もあるため注意しましょう。
②収納するものを明確にする
造作収納を採用するなら、収納するものを明確にしておくことも大切です。
何となく収納が欲しいという理由で造作すると、サイズが合わなくてしまえなかったり、使いにくくなったりする可能性も。
上の画像のように、アウターもシューズクロークに収納すると事前に考えておけば、ポールと可動棚を施工することができます。
造作棚はしまうものを具体的に考えて、寸法や位置をプランニングしていくことがポイントです。
③棚の幅・奥行き・高さを考える
造作収納は、棚の細かなサイズまでこだわれる点が大きなメリットです。
収納するものに合わせて、棚の幅・奥行き・高さを考えましょう。
飾り棚なら身体がぶつかってインテリアが落下しないような高さ、パントリーならものを出し入れしやす浅い奥行きの棚をおすすめします。
また、家電や乾太くんなどの重いものを置く場合は、耐荷重なども考慮することが大切です。
④扉の有無を検討する
造作収納をつくるなら、扉の有無を検討しましょう。
扉をつければ生活感を隠すことができますし、棚の上にホコリなどが溜まりにくくなります。
一方で、扉がなければ収納したものを出し入れしやすく、インテリアなども飾れますね。
置くものや使用頻度に合わせて、扉をつけるのか考えてみましょう。
⑤棚の色や素材を選ぶ
造作収納のデザイン性や使い勝手を高めるためには、棚の色や素材にこだわることも重要です。
上の写真のように、シューズクロークには樹脂製の棚を選ぶことで、お手入れがしやすくなります。
黒の棚を選ぶことで、コンクリート打ちっぱなしのアクセントクロスとマッチした、かっこいい印象に。
また、色付きの棚は、白い棚と比べて泥汚れなども目立ちにくいです。
用途やデザインテイストに合わせた、棚の色・素材選びも楽しんでみてくださいね。
まとめ
造作収納を採用することで、マイホームのデザイン性や使いやすさをより高めることができます。
しまうものを明確にし、ライフスタイルの変化にも対応できるような造作収納にすることがポイントです。
棚の寸法や素材、色など細かなところまでこだわって、お気に入りの収納をつくりましょう。
今回ご紹介したアイデアが、家づくりの参考になれば幸いです。
「感動ハウス」では、家族が「しあわせ」になれる家づくりのお手伝いをさせて頂きます。
家づくりに関するご質問やご相談は、お気軽にお問い合わせください。
また、ぜひ完成見学会や展示場へお越しいただき、感動ハウスが施工した造作収納を実際にご覧くださいね。