【最大200万円】先進的窓リノベ2025事業とは｜ 補助金額や対象製品、申請方法を分かりやすく解説
2024年12月17日に成立した令和6年度補正予算で、2025年（令和7年度）に窓や玄関ドアの断熱リフォームで使える補助金「先進的窓リノベ2025事業」が実施されることが決定しました。
このコラムでは「先進的窓リノベ2025事業」の補助金額や、対象となる工事や製品、申請期間、必要書類など基本的な情報を分かりやすくまとめています。
2025年にマイホームのリフォームを検討中の方は参考にしてくださいね。
このコラムは2025年2月時点の情報を元に執筆しています。最新の情報は国土交通省や自治体のホームページ等でご確認ください。
コラムのポイント
・2025年（令和7年度）も、昨年同様に窓や玄関ドアの断熱リフォームで使える補助金「先進的窓リノベ2025事業」が実施されます。
・1戸あたりの最大補助金額は200万円となっており、住宅の窓を全体的に断熱リフォームする場合にも、費用負担を大きく抑えられます。
・昨年度と比べて内窓設置の最大補助額が下がっている点と、ガラス面積0.2㎡以下の極小窓が補助の対象外になる点に注意しましょう。
Contents
先進的窓リノベ2025事業とは？
先進的窓リノベ2025事業は、窓や玄関ドアなど住宅の開口部の断熱リフォームに対する国の補助金事業です。
正式名称は「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」で、環境省が主導し予算は1,350億円が計上されています。
（参考）環境省｜断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業（先進的窓リノベ2025事業）について
先進的窓リノベ2025事業の最大補助額は1戸あたり200万円
先進的窓リノベ2025事業ではリフォーム工事内容に応じて定額が補助され、補助率は工事費用の1/2相当で、1戸あたりの最大補助金額は200万円となっています。
先進的窓リノベ2025事業は、国土交通省、経済産業省、環境省の3省が連携して省エネ住宅の普及を推進する「住宅省エネ2025キャンペーン」の中の1事業になります。
その他の戸建て住宅への補助事業としては、省エネ住宅の取得や、住宅の省エネリフォームに対する補助事業の「子育てグリーン住宅支援事業」と、高効率給湯機の導入に対する補助事業の「給湯省エネ2025事業」があります。
補助金の対象になるリフォーム工事
（画像引用元）環境省ホームページ｜先進的窓リノベ2025事業の概要
先進的窓リノベ2025事業の補助金の対象となるのは、あらかじめ事務局に登録された製品を用いて、断熱性能の基準（Uw（熱貫流率）1.9以下）を満たす窓リフォームです。
具体的には以下の3種類のリフォームになります。
①既存のサッシの内側にもう1枚窓を設置する「内窓設置」
内窓は、既存の窓を壊さないため設置が比較的簡単で、1窓あたり1時間前後と手軽にできる断熱リフォームです。
二重窓の空気層による防音、結露防止効果や、ダブルロックによる防犯効果も得られます。
ただし、サッシが2つになるため開閉や掃除の手間が増えるというデメリットもあります。
②既存のサッシを高性能タイプに交換する「外窓交換」
外窓交換は以下の2種類があります。
- ・カバー工法（既存の枠を残し新規枠をかぶせて設置する方法）
- ・はつり工法（既存の枠を撤去し枠を含むすべてを新設する方法）
カバー工法は既存枠を壊さないため工期が短く、はつり工法よりも安く済む点がメリットです。ただし開口面積が一回り小さくなる、既存サッシの形状により設置できない場合がある点に注意が必要です。
はつり工法は現在の開口面積を変えずにリフォームできる点がメリットです。ただし、開口部周辺の内外装の修復が必要なためコストは高めになります。
③窓ガラスを断熱性の高い製品に交換する「ガラス交換」
既存のサッシから障子を取り外し、ガラスのみを高性能タイプに交換する方法です。
比較的手軽なリフォーム方法ですが、ガラスの性能しか向上しないため断熱効果は限定的になります。
既存サッシが特殊で外窓交換や内窓設置が難しい場合に有効なリフォーム方法です。
上記3種類の窓リフォームに加えて、窓の改修と同一契約内で実施する場合に限り、玄関ドアや勝手口を断熱性能の高いドアに交換するリフォームも補助の対象になります。
1か所あたりの最大補助金額（戸建ての場合）
窓1か所あたりの最大補助金額は、リフォームの種類と窓の大きさ、工事後の窓の断熱性能によって以下のように変わります。
| 工事の種類 | グレード | 熱貫流率
（W/m2・K） |
窓の大きさ区分と最大補助額 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 大※1 | 中※2 | 小※3 | |||
| ガラス交換※4 | SS | Uw1.1以下 | 55,000円 | 34,000円 | 11,000円 |
| S | Uw1.5以下 | 36,000円 | 24,000円 | 7,000円 | |
| A | Uw1.9以下 | 30,000円 | 19,000円 | 5,000円 | |
| 内窓設置 | SS | Uw1.1以下 | 106,000円 | 72,000円 | 46,000円 |
| S | Uw1.5以下 | 65,000円 | 44,000円 | 28,000円 | |
| A | Uw1.9以下 | 26,000円 | 18,000円 | 12,000円 | |
| 外窓交換
（カバー工法） |
SS | Uw1.1以下 | 220,000円 | 163,000円 | 109,000円 |
| S | Uw1.5以下 | 149,000円 | 110,000円 | 74,000円 | |
| A | Uw1.9以下 | 117,000円 | 87,000円 | 58,000円 | |
| 外窓交換
（はつり工法) |
SS | Uw1.1以下 | 183,000円 | 136,000円 | 91,000円 |
| S | Uw1.5以下 | 118,000円 | 87,000円 | 59,000円 | |
| A | Uw1.9以下 | 92,000円 | 69,000円 | 46,000円 | |
（ガラス交換は1枚あたりの金額、その他の工事は施工箇所1か所あたりの金額です。）
※1 大：ガラス（1枚）の面積1.4㎡以上。サッシ（1か所）の面積 2.8㎡以上
※2 中：ガラス（1枚）の面積0.8㎡以上1.4㎡未満。サッシ（1か所）の面積1.6㎡以上2.8㎡未満
※3 小：ガラス（1枚）の面積0.1ｍ2以上0.8ｍ2未満。サッシ（1か所）の面積0.2㎡以上1.6㎡未満
※4 ガラス交換は、箇所数ではなく交換するガラスの枚数を乗じて算出。ドアに付くガラスのみ交換の改修は対象外。
補助金の対象製品
先進的窓リノベ2025事業の補助対象となるのは、以下の一定基準を満たす高断熱窓を用いた断熱リフォーム工事です。
- ・熱貫流率Uw1.9以下等
- ・建材トップランナー制度2030年目標水準値を超えるもの等
対象となる具体的な製品名やメーカーは、補助金の公式ホームページが公開され次第、発表される予定となっています。
先進的窓リノベ2025事業の登録製品以外を使ったリフォームは補助の対象になりませんので、あらかじめ施工会社と相談の上選択するようにしましょう。
昨年度（先進的窓リノベ2024事業）からの変更点
先進的窓リノベ2025事業について、昨年度から変更された点は以下の通りです。
内窓の最大補助額が減少
先進的窓リノベ2025事業では、2024年よりも内窓設置に対する最大補助額が引き下げられました。
- ・SSグレード、Sグレードは1か所あたり最大補助額が1,000～6,000円（約4～5％）ダウン
- ・Aグレードは1か所あたり最大補助額が約50％ダウン
外窓交換、ガラス交換の最大補助額は昨年から変更はありません。
極小窓のリフォームが補助対象外に
先進的窓リノベ2024事業では、窓サイズ「極小」という分類があり、内窓設置・外窓交換でガラス面積0.2㎡未満の箇所、ガラス交換でガラス面積0.1㎡未満の箇所も補助対象でしたが、2025年ではこれら極小サイズの窓は対象外になりました。
上記のように、2025年は内窓設置で断熱性能が低くなるほど最大補助額が大きくダウンしており、同じ断熱性能であれば外窓交換の方がよりお得にリフォームできることになります。
施工会社とも相談しながら、工事個所の状態や施工費用、工期の希望なども考慮した上で総合的に良い方法を検討するのがおすすめです。
補助金の申請方法
先進的窓リノベ2025事業の補助金申請は個人ごとではなく、事業者登録を行っている建築業者や宅建業者が申請者となり、補助金は交付後に事業者を通じて還元されます。
登録のない事業者との契約は補助対象とならないため注意しましょう。
補助の対象となる期間
（画像引用元）環境省ホームページ｜先進的窓リノベ2025事業の概要
先進的窓リノベ2025事業の補助金は、令和6年11月22日以降に対象工事に着手し、令和7年12月31日までに工事が完了するものが対象となります。
交付申請期限は令和7年3月下旬～予算上限に達するまでで、遅くとも令和7（2025）年12月末までの予定となっています。
補助金の交付申請は工事完了・引き渡し後ですが、昨年同様、工事着手後に交付申請の予約をすることも可能です。
交付申請予約可能期間は令和7年3月下旬～遅くとも令和7年11月30日までの予定です。
交付申請の予約をすると補助金が一定期間確保されます。
ただし、予約提出後3か月以内かつ交付申請期間内に交付申請をしないと予約は取り消されるため、期間内に工事が完了するようにスケジュールを立てましょう。
交付申請に必要な書類
先進的窓リノベ2025事業の補助金交付申請に必要な書類は以下の通りです。
| 工事発注者、住宅に関する書類 |
|
|---|---|
| リフォーム工事に関する書類 |
|
申請はリフォームをする施工会社が行うため、リフォーム工事に関する書類は基本的に施工会社側で用意することになります。
リフォームを依頼する発注者は、本人確認書類や登記事項証明書などの準備が必要になります。
自分で用意する必要がある書類は事前に施工会社に確認しておきましょう。
子育てグリーン住宅支援事業と併用はできない
先進的窓リノベ2025事業は、同じ「住宅省エネキャンペーン2025」の事業である子育てグリーン住宅支援事業、給湯省エネ2025事業とワンストップで申請ができます。
住宅を全体的に省エネリフォームする場合に、3つの補助金を1回でまとめて申請できるため手間を省けます。
なお、窓サッシ交換や高効率給湯器の設置など、複数の補助事業の対象となっている工事は、より有利な方の補助金が受けられることになっています。
1つの工事箇所に対して複数の補助金が出る（併用できる）わけではない点は理解しておきましょう。
まとめ
2025年（令和7年度）も、昨年同様に窓や玄関ドアの断熱リフォームで使える補助金「先進的窓リノベ2025事業」が実施されます。
1戸あたりの最大補助金額は200万円となっており、住宅の窓を全体的に断熱リフォームする場合にも、費用負担を大きく抑えられます。
昨年（先進的窓リノベ2024事業）から変わった点として、内窓設置の最大補助額が下がっている点と、ガラス面積0.2㎡以下の極小窓が補助の対象外になる点に注意しましょう。
2025年に実施される戸建てリフォームの補助金「子育てグリーン住宅支援事業」も含めてワンストップで申請できるため、住宅を全体的にリフォームする場合にも活用しやすくなっています。
感動ハウスは、栃木・茨城で先進的窓リノベ2025事業の補助金を活用した、戸建ての断熱リフォームに対応いたします。
補助金の交付申請にかかわる手続きもサポートいたしますので、栃木・茨城でリフォームをお考えの方はお気軽にお問い合わせください。
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