【共働き夫婦】ペアローンで協力して住宅ローン|メリット・デメリットや注意点
夫婦共働き世帯が増えたことで、夫婦で協力して住宅ローンを組むことを検討している人も増えてきました。単独で住宅ローンを組むより借入額を増やすことができるので購入できる物件の選択肢が広がりますね。
夫婦で住宅ローンを組む方法として「ペアローン」と「収入合算」があります。それぞれのメリット・デメリットや注意点をわかりやすく解説します。参考にしてみてくださいね。
【コラムでわかること】
- ・夫婦で協力して住宅ローンを組むメリット
- ・ペアローンのメリット・デメリット
- ・収入合算のメリット・デメリット
- ・夫婦で協力して住宅を組む前に確認したい注意点
Contents
夫婦で協力して住宅ローンを組むメリット
夫婦2人で協力することで「借入額を増やす」ことができ、希望の間取りや設備を取り入れた住宅を購入しやすくなります。
【希望の住宅の例】
- ・断熱性の高い冬でも「暖かい家」
- ・家族が快適に過ごせる「広い家」
- ・地震がおきても安心の「耐震性の高い家」
- ・デザイン性の高い「おしゃれな注文住宅」
- ・キッチンや洗面所、トイレ、お風呂などの設備をグレードアップ
- ・子ども部屋や書斎、趣味部屋、ロフトを追加
購入する住宅によっては、定期的なメンテナンスやリフォームをすることで自分たちの世帯だけではなく子ども世帯も長年住むことができます。長年快適に過ごせる住宅を購入するためにも妥協したくはないですよね。
ペアローンと収入合算の違い
夫婦が協力して住宅ローンを組む方法は3パターンです。
- ・ペアローン
- ・収入合算 連帯保証
- ・収入合算 連帯債務
ペアローン | 収入合算 連帯保証 | 収入合算 連帯債務 | |
金融機関との契約 | 2つ | 1つ | 1つ |
返済義務 | 夫・妻 | 夫→妻(夫の返済が滞ると妻) | 夫・妻 |
持ち分 | 夫・妻 | 夫 | 夫・妻(自由に設定できる) |
団体信用保険 | 夫・妻 | 夫 | 夫・妻(金融商品によって異なる) |
住宅ローン減税 | 夫・妻 | 夫 | 夫・妻(持ち分に対して) |
諸費用 | 約2倍 | 1つ | 1つ |
それぞれの特徴を順番に解説します。
ペアローンとは
ペアローンは夫婦が別々に住宅ローンを組んで1つの住宅を購入する方法です。そのため、金融機関との契約書は2枚になります。一般的にそれぞれが「連帯保証人」になります。連帯保証人なので片方の返済が滞った場合には、もう片方の債務者が2人分の返済をすることになります。
【ペアローンの例 4,000万円の住宅】
夫:A銀行から3,000万円 持ち分あり 返済義務あり
妻:B銀行から1,000万円 持ち分あり 返済義務あり
ペアローンのメリット
・住宅ローン減税をそれぞれ受けられる
住宅ローン減税は残債額に応じて「所得税」や「住民税」から控除が受けられる制度です。借入額や支払う予定の所得税などによっては、単独で住宅ローンを組むより、夫婦2人でわけて利用した方がお得になる場合もあります。
・団体信用保険に夫婦で加入できるので2人分支払う心配なし
団体信用保険とは万が一住宅ローンを借りていた人が亡くなった際に残りの住宅ローンの支払いが免除される制度です。つまり、万が一妻が亡くなった際に妻の分の支払いは免除されるので夫が2人分支払う必要はありません。
・返済方法や返済期間をそれぞれ選択できる
別々の金融機関でそれぞれ好きな住宅ローンの金融商品を選択することができます。返済期間を35年や20年、返済方法を変動や固定など別々に選択できるためライフスタイルに合わせやすくなりますね。
ペアローンのデメリット
・諸費用が約2倍かかる
別々の契約になるため諸費用が約2倍かかります。「事務手数料」や「契約書に貼る収入印紙代」などです。
・夫婦どちらも健康状態が良好であることが条件
団体信用保険に加入するためには、健康状態が良好であることが必要です。持病を持っていたりなど健康に不安を抱えている人は注意が必要です。
収入合算とは
ペアローンと同じように夫婦で協力して住宅ローンを組む方法として収入合算があります。収入合算には「連帯保証」と「連帯債務」の2種類あります。
・連帯保証
メインとなる「主たる債務者」に返済義務と持ち分があります。収入合算されるもう片方は「連帯保証人」となり返済義務も持ち分もありません。しかし、主たる債務者の返済が滞った場合には代わりに返済することになります。
収入を合算させて審査をする場合に、連帯保証人の年収を100%で審査する金融機関もありますが多くは50%で審査します。
・連帯債務
連帯債務はペアローンと似ていて最初から同じように夫婦どちらも返済義務があります。持ち分も夫婦それぞれに設定することができます。しかし、連帯保証とは違い選べる金融商品が大幅に少ないというデメリットがあります。
収入合算のメリット
・諸費用が1つ分
ペアローンと違い金融機関との契約書が1枚になるため事務手数料などの諸費用も1つ分になります。諸費用を抑えることができますね。
・「連帯債務」であれば夫婦で「住宅ローン減税」や「団体信用保険」に加入できることも
共有名義にすることで持ち分をもてますので、持ち分に応じて夫婦それぞれが住宅ローン減税を受けることができます。また、金融商品によっては団体信用保険に夫婦で加入できるものもあります。
収入合算のデメリット
・「連帯保証」では連帯保証人の「住宅ローン減税」や「団体信用保険」の適用なし
連帯保証人には持ち分もないため当然住宅ローン減税の適用もありません。また、万が一の備えとしての団体信用保険に加入することもできません。
ペアローンや収入合算の注意点
今後も共働きで働き続けることが条件
ペアローンも収入合算も2人の収入を合わせて返済計画を立てています。そのため、片方の収入が途切れると返済が急に困難になるというリスクがあります。特に小さいお子さんがいるご家庭や新婚のご家庭はライフステージの変化によって女性の収入が減少する可能性もあります。ライフステージが変化しても働き続けることができる環境や意思が大切です。
【住宅ローンを組む前の確認ポイント】
- ・産休育休など福利厚生が充実している会社
- ・「子育て」を夫や親、地域のサポートが受けられる環境
- ・時短勤務や職種変更によって収入が減っても返済可能な借入額
- ・片方の収入が途切れても返済にあてられる貯金
離婚した場合はトラブルの原因になることも
ペアローンや連帯債務で共有名義で住宅を購入した場合には、単独で売却することができません。売却するためには夫婦どちらの承諾も必要になるため、離婚する際にすでに揉めている場合にはスムーズに承諾してくれずにトラブルに発展する恐れもあります。
万が一のときには2人分の支払い
収入合算の片方のみが団体信用保険に加入している場合、収入を合算させた「連帯保証人」や「連帯債務者」が万が一亡くなった際に2人分の支払いを「主たる債務者」がおこなうことなります。2人分の収入があることを前提に資金計画を立てているため、2人分の支払いをおこなうことで返済が滞るリスクが発生します。
万が一に備えて団体信用保険とは別の生命保険の内容を見直すことでリスク回避に繋がりますね。
まとめ
共働きで協力して「ペアローン」や「収入合算」をして住宅を購入することで妥協せずに「暖かい家」「家族のこだわりの家」「子どもがのびのび過ごせる家」など選択することができるかもしれません。
しかし、それぞれメリット・デメリットがあるため今回の記事を参考にご自分にあった住宅ローンを選択してみてくださいね。
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