【珪藻土の壁】後悔しない家づくりのポイントと注意点3つ
自然素材の家づくりをしたい方々に、近年注目されている『珪藻土』。独特な風合いが魅力的なのはもちろん、調湿性や断熱性、脱臭効果に優れているので壁に使用する素材として重宝されています。 しかし、一生に一度の家づくりによくわからない素材を使うのはやはり不安に思うもの。
そこで今回は、珪藻土とはどのような素材なのか、壁に使用する場合どのような点に注意すれば良いのか、など珪藻土の疑問についてまとめてご紹介します。素材の特徴を理解した上で、満足のいく家づくりを進めていきましょう。
コラムのポイント
・珪藻土のメリット、デメリットや壁に珪藻土を使用する時の注意点など、家づくりを進める上で知っておきたいポイントをまとめました。
・見た目がおしゃれなのはもちろん、手触りが良く快適な湿度を保ってくれる珪藻土。漆喰や木材と組み合わせて家づくりを進め、自然の中に暮らしているかのような快適な住環境を手に入れましょう。
Contents
珪藻土ってどんな素材?
植物プランクトンの一種で藻類に分類される珪藻が、海や川底に蓄積して化石化したもののことを『珪藻土』といいます。無数の穴が空いており、吸水性や消臭性、耐火性に優れています。日本では昔から、コンロや七輪、耐火レンガとして使用されています。
似たような素材に『漆喰』がありますが、
・珪藻土はざらっとした仕上がり、漆喰はつるっとした仕上がり
・珪藻土の方が、調湿性能に優れている
・漆喰の方が、カビが生えにくい
といった特徴があります。
【珪藻土の壁】メリット・デメリット
建材として珪藻土を使用することで、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリット
断熱性が高い
熱伝導率の低い珪藻土は、快適な室温が外に逃げたり外気が室内に入ってきたりするのを防ぎます。そのため、冷暖房効率が上がり、夏は涼しく冬は暖かい快適な室温をキープすることができます。
耐火性に優れている
昔からコンロや七輪に使われているように、耐火性に優れている珪藻土。火災が起こったとしても、長引く燃焼から防ぐことができます。また、自然素材なので燃焼時に有毒ガスも発生しません。
調湿性に優れている
珪藻土には、無数の小さな穴が開いています。その穴は、湿度が高い時は湿気を吸い込み、湿度が低い時は湿気を吐き出し、湿度を一定に保つことができます。また、家にダメージを与え健康被害も引き起こすとされている結露の発生も防ぐことが出来ます。
脱臭効果
珪藻土は呼吸をしているため、アンモニア臭や有害物質を吸着します。発がん性が指摘されている、ホルムアルデヒドも吸着するといわれています。こもった匂いやペットの排泄臭など、気になる匂いへの脱臭効果を発揮します。
デメリット
シミができやすい
水分を吸収しやすい珪藻土は、ジュースやコーヒー、醤油など染み込んだものがシミになりやすいため注意が必要です。壁の目立つ部分にシミができてしまうとストレスにもなるので、シミになる前にすぐに拭き取る、こまめに手入れをする、などケアをしていきましょう。
ポロポロと粉が落ちやすい
乾いた珪藻土を触ると、ポロポロと粉のようなものが落ちてきたり、粉で服が汚れてしまったりすることがあります。最近はすぐに粉が落ちないように改良されているものも多いのでそこまで心配は入りませんが、なるべく優しくケアをして粉の落下を防ぐようにしましょう。
ヒビが入りやすい
扉や窓の開け閉めなど、振動によって扉や窓枠のまわりにヒビが入りやすいというデメリットがあります。大きくヒビ割れるものではなく、すぐに補修することもできますが、どうしても気になる場合は使用箇所を最小限におさえるなど工夫しましょう。
【珪藻土の壁】家づくりのポイントと注意点3つ
新居に珪藻土の壁を使用する場合、次のポイントに注意して間取り計画を立てていきましょう。
① 使用する場所に注意する
珪藻土は全ての部屋に使用できるという訳ではなく、向き不向きがあります。長時間過ごすリビングや快適な睡眠時間を確保したい寝室など、断熱性や調湿性を活かすことができる部屋に珪藻土は向いています。
また、トイレやクローゼットのような匂いや空気がこもりやすい場所にも向いています。ペットを飼っている方は、トイレやベットの近くに使用するのもおすすめです。
一方で、浴室や洗面所など、湿度が高く水が直接かかるような場所にはあまり向いていません。湿気や水分を吸い込んでいる珪藻土ですが、多量の水には弱いので注意が必要です。
② メンテナンス方法をチェックしておく
珪藻土は、多くの家で使用されている壁紙とはお手入れ方法が異なります。
・ホコリがついたら、柔らかい毛のはたきやほうきで撫でるように掃除をする
・乾いた雑巾やタオルで拭き掃除をする
・軽いシミや汚れは消しゴムやサンドペーパーで削る
・削れないほど深く濃いシミや汚れは薄めた漂白剤で漂白する
このような方法で、定期的にお手入れをします。 仕事に子育てに忙しく、お手入れする時間をつくるのが難しい…という場合は、珪藻土の壁を採用するのかどうか、今一度検討してみましょう。
③ 珪藻土の雰囲気に合ったデザインを取り入れる
珪藻土は、壁紙や木材とは異なる独特な質感をもっています。内装を考える時は、その雰囲気や味わいを活かすことができるデザインを取り入れるようにしましょう。自然素材をたっぷり使った家や、温かみのある柔らかい雰囲気の家など、珪藻土の魅力が際立つのでおすすめです。
また、珪藻土の塗り方を変えることでガラリと雰囲気を変えることもできます。
塗りっぱなし… 動かしたコテの跡をそのまま残した塗り方
木ごて引きづり仕上げ… 横に流れるような線模様になった塗り方
くし引仕上げ… くしでといたような細い横線模様になった塗り方
このように、様々な塗り方があるので好みのデザインや雰囲気に合わせて選んでみましょう。
自然素材をたっぷり使った温かみのある家を建てるなら……
見た目がおしゃれなのはもちろん、手触りが良く快適な湿度を保ってくれる珪藻土。漆喰や木材と組み合わせて家づくりをすれば、自然の中に暮らしているかのような快適な住環境を手に入れることができます。 こだわりの住まいを実現できるような、満足のいく家づくりを進めていきましょう。
つくば展示場には、『大地とつながる小さな家』をテーマに、自然素材をたっぷり使った家をご用意しています。自然素材の魅力やデザインのポイント、自然素材の家の心地よさなどより理解していただけるはずです。
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