横長の平屋は暮らしやすい?間取りのメリットと30~35坪の横長+南玄関の実例紹介
平屋の中でも横長の間取りは光を取り入れやすく、シンプルな生活動線を作れるのが魅力です。
このコラムでは、横長の平屋のメリット・デメリットと、デメリットを対策する方法を解説します。東西方向・南北方向などに細長い平屋の方角別の特徴や、横長の土地に平屋を建てる際の間取りのポイントも実例付きで紹介します。
- ・土地に合った平屋を建てて、家族みんなが快適で幸せに暮らせるような家にしたい。
- ・横長の平屋のメリット・デメリットを知って、今のプランから改善できるところを知りたい。
- ・条件の良い土地がなかなか見つからず、横長の土地でも平屋は建てられるのか気になっている
このようにお考えの方はぜひ参考にしてくださいね。
コラムのポイント
・横長の平屋間取りは、日当たりの良い明るい住空間や、シンプルな生活動線が実現できるメリットがあります。
・横長形状の平屋や、横長の土地に建てる平屋は、敷地の向きや接道条件などによって最適な間取りが変わってきます。土地条件に合わせた間取りにすることで、快適な平屋が実現できます。
Contents
横長の平屋間取りのメリット
はじめに、横長や縦長など細長い間取りの平屋のメリットを解説します。
日あたりの良い明るい住まい
東西方向に長い横長の平屋は、居室を南面に多く配置できるため、日当たりの良い明るい住まいを作れるのが最大のメリットです。
例えば、南側のLDKに連続した掃き出し窓を設置すれば、日中は太陽光がたくさん取り込めて、明るく風通しの良い快適なリビングを実現できます。
シンプルな生活動線
横長の平屋は、直線移動を中心とした効率の良い生活動線が実現しやすいメリットも。
横に長い形を活かしてキッチン⇔洗面脱衣所⇔浴室の水回りを一直線に揃えたり、玄関から水回りまでつながる帰宅動線のある間取りも作りやすくなります。
プライベート空間を明確に分けやすい
横長の平屋は、上下や左右でプライベートとパブリック空間を分ける間取りを作りやすいのも特徴です。 来客時にも寝室や浴室などのプライベート空間を見せずに対応できるので、お客様を気兼ねなくお迎えできます。
存在感のある外観
平屋は重心が低く安定感のある外観が特徴ですが、横長の形状はより重厚で存在感のある印象になります。 横長の平屋は和モダンなデザインやレンガ調の外壁材などと相性がよく、高級感ある外観を演出できます。
横長の平屋・建物の方角別おすすめ間取り
実際に建つ家の向きは土地によってそれぞれ異なりますが、今回は分かりやすい例として、東西方向・南北方向に横長形状の平屋についておすすめの間取りを解説します。
東西方向に長い平屋の特徴とおすすめ間取り
東西に長い平屋は、南側に日当たりのよい居室を多く取れるメリットを活かした間取りがおすすめです。
横長の長方形を上下でゾーン分けして、北側を水回り、南側をLDKにすると生活動線が良く、明るく過ごしやすいリビングが作れます。
細長い建物形状を活かして、リビングの南側と北側両方に窓を設置することも間取り次第で可能です。例えば南道路の土地で道路側からリビングが見えるのが気になる場合は、南側の窓をハイサイドライト(高窓)やスリット窓などにしてプライバシーに配慮し、北側の窓からも採光を補う方法が取れます。
南北方向に長い平屋の特徴とおすすめ間取り
南北に長い平屋は、縦長の長方形を上下でゾーン分けして、日あたりの良い南側にリビング、北側に水回りや個室を配置する間取りが基本になります。家の南側と北側でパブリックゾーンとプライベートゾーンを無理なく分けやすいという点を活かして間取りを作るのがおすすめです。
また、リビングの北側にキッチンを配置すると、水回りとキッチンのアクセスが良くなり、洗濯や料理を効率的にこなせる家事楽動線を実現しやすくなります。
横長の平屋・間取りの注意点
横長の平屋間取りで失敗しやすいポイントと対策をまとめました。平屋は土地の向きや形状、周辺環境に合わせた間取りづくりが重要になりますので以下のポイントを参考にしてください。
周囲からの見え方(プライバシー)に注意
横長の形状を活かして、南側に大きな窓のあるリビングを作る場合、道路や隣家との位置関係によってはリビングが丸見えになってしまうことがあります。
【対策】コの字にして中庭をつくる
対策としては、平屋をコの字型にしてLDKに隣接した中庭を作る方法があります。中庭がリビングと外の間に入るため室内が見えにくくなり、採光も確保できます。
〈その他のリビングのプライバシー対策〉
- ・高窓(ハイサイドライト)や地窓を採用する
- ・目隠しの外構フェンスを活用する
- ・窓ガラスに目隠しフィルムを貼る
建物の向きによっては日当たりが不足する
横長の平屋は、南に面している空間が少ない場合は日当たりが不足しやすくなります。南北に細長い平屋は、方角別にどれくらい太陽光が入るかシミュレーションして間取りを検討しましょう。
【対策】勾配天井+高窓や中庭を取り入れる
勾配天井にして壁面の高い位置に窓を設置すると、日当たりが不足しがちな場所にも採光を増やせます。リビングの掃き出し窓に加えて高窓を付けることで、屋外とリビングが一体となったような開放感も演出できます。
また、家の中心に中庭やライトコート(光庭)を設けて光を入れる方法もあります。 ただし、窓の増設や中庭は間取りの他の部分にも影響します。 土地の形状や周辺環境を調査し、日中の快適性を高めたい部屋を見極めながら検討しましょう。
動線が長くなりがち
横長の平屋は、家の端から端までの距離が長くなるため、生活動線も長くなりがちです。毎日暮らしていると、移動が長いことが苦痛に感じるケースもあるため、効率の良い動線計画を立てましょう。
【対策】生活の流れに沿った効率的な動線計画を
効率的な動線づくりは、生活の流れに沿った部屋の配置を意識して、一つ一つの移動を短くすることを意識するのがポイントです。
部屋の配置は、外出や帰宅時、朝の洗濯、買い物、料理と配膳・後片付けなど、さまざまなシーンでの動きを具体的にシミュレーションしながら検討すると暮らしやすくなりますよ。
横長の土地の平屋におすすめの間取り
今回は東西方向・南北方向に長い横長の土地で、接道方向が南と北の場合それぞれにおすすめの平屋間取りを解説します。
横長の土地と一口に言っても、いわゆる「うなぎの寝床」のような細長い形や、正方形に近い形などさまざまなタイプがあります。
また、土地が道路に接している方位(接道方向)や、土地の周辺状況によっても最適な間取りは変わってくるため、ご自身のケースに照らし合わせて参考にしてください。
東西方向に長い土地の平屋におすすめの間取り
東西に長い横長の土地では、土地に沿って建物の形を東西に長くし、南側に横長のLDKを配置する間取りがおすすめです。南側に居室を多く配置できるため、日あたりの良いリビングのある平屋になります。
・南道路の土地の場合
南道路の平屋でLDKを南側に配置する場合、リビングの様子が道路から見えやすいので、目隠しフェンスを設置したり窓の位置を工夫したりしてプライバシーに配慮しましょう。 さらに、南玄関にする場合は玄関を建物の中央付近に配置するのか、端に寄せるのかでもLDKの広さや形状が変わってくる点に留意が必要です。
・北道路の土地の場合
東西に長い平屋で北道路の場合は、北玄関にすることで南側によりLDKを広く取れるのがメリットです。 南側のLDK前面に庭を作れば、リビングからデッキでつながる開放的なアウトドアリビングも作りやすい土地と言えます。
南北方向に長い土地の平屋におすすめの間取り
南北に長い土地は、敷地が正方形に近い形状かどうかや、接道方向(南道路・北道路など)によって計画できる平屋が変わってきます。
・南道路の土地の場合
南道路で正方形にやや近い土地なら、東西方向に長く正方形に近い横長形状の平屋がおすすめです。
南北に長く長方形に近い土地の場合は、玄関を南側の端に配置し、玄関ホールや廊下を通じてすぐにリビングがある縦長の平屋になるパターンが多くなります。南側にLDKや客間などのパブリックスペース、北側に個室やサニタリーなどのプライベートスペースと、ゾーニングがシンプルで機能的な間取りにしやすいのも特徴です。
また、南玄関&南側LDKでも前面に駐車スペースや庭を配置すれば、道路からの視線に配慮しながら明るいLDKを作りやすく、バランスの良い間取りの平屋になります。
・北道路の土地の場合
南北に長い北道路の土地は、南側に道路がないため、南向きでプライベート感のある中庭付きのLDKを作りやすいのがメリットです。
また、ダイニングキッチンを南向きリビングの北側に配置する場合、LDKは縦長に近い形状になり、キッチンが家の中心に近くなります。生活動線はキッチンを起点にして水回りや各部屋、クローゼットなどを回遊できる間取りを計画しやすいと言えます。
【延べ床面積30~35坪前後】横長の平屋の間取り・外観実例
広い敷地を活かした中庭のあるコの字の平屋(南玄関)
広々とした敷地を活かして設計した、横長の平屋施工事例です。LDKに面した中庭を作り、コの字型にすることでプライバシーを確保しながら日当たりの良いリビングを実現しました。
横長形状の平屋は居室を南面に多く配置できるため、日当たりの良い明るい住まいになります。コの字型を活かしてさまざまな面に大きな窓を配置した点もポイントです。
▶︎施工事例:キッチンから家族の景色をつくる平屋-真岡市 N様邸-
横長形状を活かした明るいリビングと水回り動線の良い平屋(南玄関)
広い土地を活かした横長の平屋。明るめな白の外壁に、玄関周りやサッシにアクセントカラーを入れて、全体が引き締まるように工夫しています。大きな片流れ屋根を採用して、存在感のある建物に仕上げました。
日当たりの良い南側に横長のリビングを作りました。勾配天井と高窓の効果で部屋の奥にも光が届きます。
平屋で横にワイドなことを活用し、キッチン裏に水回りが一直線の動線を作った間取り実例です。トイレを中心に、左側が浴室・ランドリールーム、右側が洗面・ファミリークローゼットに分かれています。
ランドリールーム、洗面から直結するファミリークローゼットです。室内干しで乾いた洗濯物をハンガーポールにかけたまま収納できるのがポイント。家事が楽になるのはもちろん、お子さまたちがお手伝いできるきっかけにもなりそうですね。
▶︎施工事例:シンプル×個性的なデザインが目を惹く平屋-K様邸-
まとめ
横長の平屋間取りは、日当たりの良い明るい住空間や、シンプルな生活動線が実現しやすいなどのメリットがあります。一方で、土地条件によってはLDKの採光に工夫が必要なケースや、細長いゆえに動線が長くなりがちという注意点もあります。
横長形状の平屋や、横長の土地に建てる平屋は、敷地の向きや接道条件などによって最適な間取りが変わってきます。土地条件に合わせた間取りにすることで、快適な平屋が実現できます。
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