二世帯住宅の成功例から学ぶ後悔しない設計と間取りのポイント5つ
世代が異なる2つの家族が共に暮らす二世帯住宅。インターネットを見ると「後悔した」という声は多いものの、全てのご家庭が後悔しているわけではありません。程よい距離感でお互いの意見を尊重しながら、日々の暮らしを楽しんでいるご家庭はたくさんあります。
そこで今回のコラムでは、二世帯住宅の成功例をもとに間取り計画のポイントや注意点をまとめてご紹介します。これから数十年ともに過ごすからこそ、後悔しないように工夫をしながら家づくりを進めていきましょう。
コラムのポイント
・二世帯住宅を後悔しないためには、成功ポイントをおさえておくことが大切です。
・プライベートの確保や話し合っておきたい内容など、二世帯住宅を後悔しないための設計と間取りのポイントをまとめました。事例も参考にしながらこれからの家づくりを進めていきましょう。
Contents
ご家庭によって異なる二世帯住宅の成功ポイント
成功したと感じる部分はご家庭によって異なりますが、多くの場合、以下のポイントをおさえている二世帯住宅が成功だと感じるようです。
お互いのライフスタイルを大切にする
親子とはいえ、価値観やライフスタイルは異なります。お互い無理なく快適に暮らせるように間取り計画を立てておくことで、家を建てた後も揉めることなく適度な距離感を保ちながら生活することができます。
生活リズムを共有・理解しておく
生活リズムが異なるとどうしても気になる生活音。睡眠中のシャワー音や会話など、わかっていてもどうしても気になるものなので、可能な限り事前に共有しておきましょう。そうすることで、一緒に暮らし始めてからのイメージをしやすく対策を講じやすくなります。
希望する間取りを実現している
理想の間取りやデザインがあっても、お互い遠慮したり逆に意見をし過ぎてしまったりすると不満が溜まってしまいます。住宅会社の方にサポートしてもらいながらお互いの希望を実現することで、満足度の高い住まいになります。
納得のいく費用計画
家づくりにかかる費用の負担を曖昧にしていると、お互い不満が溜まってしまいます。話しにくい費用に関しては、折半や世帯人数で計算するなど同居前にしっかりと話し合い納得のいく形にしておくことが大切です。
二世帯住宅の間取りは3種類
二世帯住宅の間取りは「完全分離型」「完全共有型」「部分共有型」この大きく3つに分けられます。それぞれの特徴についてみてみましょう。
完全分離型
同じ建物でありながら、玄関やリビング、水回りまで全ての空間が分けられている完全分離型。親世帯と子世帯それぞれのプライバシーを重視した二世帯住宅です。
特徴
- ・それぞれの世帯の希望を間取りに取り入れられる
- ・食費や水道光熱費を分けやすい
- ・税制優遇される
- ・建築費が高くなる
- ・広い土地が必要
- ・コミュニケーションが取りづらい可能性も
各々のライフスタイルは守りつつ、困った時はお互い助け合える距離感を保ちたい方に人気があります。
完全共有型
完全分離型とは反対に、全ての空間を共有する間取りを完全共有型といいます。サザエさんのような暮らしが完全共有型の二世帯住宅です。
特徴
- ・建築費をおさえられる
- ・生活費をおさえられる
- ・家事を分担できる
- ・何かとお互い気を使う
- ・希望の間取りが採用できない可能性がある
- ・生活リズムが異なるとストレスになる
金銭的な負担をおさえられる一方でプライベート空間を確保しにくい間取りですが、賑やかに和気あいあいと暮らしたい方にはおすすめです。
部分共有型
リビングだけ、キッチンだけ、というように一部分のみ共有するスタイルを部分共有型といいます。各々の生活スタイルを大切にしつつ、共に過ごす時間も大切にできます。
特徴
- ・程よい距離感をキープできる
- ・食費や光熱費をおさえられる
- ・共有部分を多くすればその分建築コストをおさえることができる
- ・家事分担の話し合いが必要
- ・生活リズムのすり合わせが必要
プライバシーも距離感も大切にしたいが、親世帯子世帯が共に過ごす時間も大切にしたい。そんなちょうど良い関係性を築きやすい間取りです。
二世帯住宅を後悔しない設計と間取りのポイント
二世帯住宅の間取り計画を立てていく時は、以下のポイントをおさえて話し合い等進めていきましょう。
1 プライベートの確保
完全共有型や部分共有型はプライベートの確保が難しく、お互いにストレスを溜めやすい間取りでもあります。
親子とはいえ違う世帯が共に暮らしていれば気疲れを起こしてしまうのは仕方のないこと。書斎をつくる、ミニキッチンのあるちょっとした空間をつくるなど、共有しないスペースを確保できるように工夫しましょう。
2 適切なコミュニケーションの場づくり
お互いの生活に干渉しない、過度な気遣いをしない、など二世帯住宅で生活する上で工夫することはたくさんありますが、最も大切なのはコミュニケーションをとることです。
▶︎施工事例:1階と2階で住み分ける二世帯住宅-宇都宮市 S様邸-
家族団欒を楽しみながら、ゆっくりと話し合うこともできるようにリビングは広めにするのがおすすめです。吹き抜けを採用すればより開放感が生まれ、話し合いもスムーズに進められるでしょう。
3 水回りの共有範囲を話し合っておく
二世帯住宅を建てる時に多くの方が悩む「水回り」問題。お風呂は共有するのか、トイレはいくつつくるのか、など暮らしやすさに直結するのはもちろん建築費にも影響します。
水回りの共有部分を多くすれば家事負担を減らすことはできますが、二世帯全員の食事時間を合わせたり入浴時間を調整したりするのは意外と難しく、トラブルの原因になることもあります。
暮らしやすさ、家事負担、費用などどこを重視するのかを話し合い、どこまで共有するのかを話し合っておきましょう。
4 協力して子育てしやすい間取り
大人の目が行き届やすく、子どもの成長を見守りやすいのが二世帯住宅のメリットです。子どもたちがスクスク育つよう、間取りを工夫してみましょう。
例えば、のびのびと過ごせる庭をつくれば、完全分離型の間取りでも自然と家族が集まり会話を楽しむことができます。リビングに広めのワークスペースをつくれば、子どもたちの宿題を見ながら親たちは趣味や仕事ができるでしょう。会話をしなくても、一緒に過ごすだけで安心できる住まいが実現します。
5 介護を見据えた間取り計画
今は元気な親世帯も、いずれ心身の老化は進んでいきます。いつ介護が必要になっても対応できるよう、介護を見据えたバリアフリー対応の間取り計画を立てていきましょう。
車椅子が必要になった時のためにトイレや廊下は広めに設計しておく、デイサービス用の送迎車が停まりやすいようする、親世帯の寝室横にトイレやお風呂場を設置する、などさまざまな工夫ができます。
介護の程度や状況によって最適な間取りは変わってきますが、最低限必要な対処を施しておくと安心です。
二世帯住宅の間取りを成功させるために大切なこと3つ
二世帯住宅での暮らしを満足いくものにするためには、次の3つのポイントをおさえて家づくりを進めていきましょう。
⒈ 事前の話し合い
どんな暮らしをしたいのか、事前にしっかり話し合っておきましょう。二世帯住宅を後悔する主な原因はコミュニケーション不足です。各家庭の優先順位を明確にしながら、どんな間取りにするのか決めていくことが大切です。
⒉ 価値観のすり合わせ
自分たちにとっては当たり前のことも、世代やライフスタイルが異なれば当たり前ではないことは多々あります。世代も考え方も異なる家族だからこそ、価値観のすり合わせをしておきましょう。
⒊ 約束やルールを決めておく
最低限守って欲しいルール、お互いが快適に暮らすために大切にしたいルールを決めておきましょう。どうしても譲れない部分だけをルール化し、それ以外は都度話し合っていけばお互いストレスなく平和に暮らすことができます。
二世帯住宅の間取りを成功させるなら感動ハウスへ
予算やスペース、各家庭の希望のすり合わせなど決めることがたくさんある二世帯住宅。家づくりを進めていくのは大変だと感じるかもしれませんが、和気あいあいと楽しく過ごせる日常が手に入ります。 どんな間取りにすればいいのかよく話し合いながら、満足のいく家づくりを進めていきましょう。
「感動ハウス」では、家族が「しあわせ」になれる家づくりのお手伝いをさせて頂きます。家づくりに関するご質問やご相談は、お気軽にお問い合わせください。ぜひ完成見学会や展示場で実際に目で見て確かめてみてくださいね。